２０２４年５月５日。私は生まれて初めてとなるデートをしてきました。
８時に起きるつもりが６時頃に目が覚めてしまった。
眠りにつけたのがおそらく４時頃なので２時間しか眠れていない。
それはまずいと思って眠りにつこうとするも案の定、無理だった。
ここ最近、ずっとそんな感じで１日平均３～４時間しか眠れていない。
でも今日がデート当日となれば、そんなことは関係なかった。
ドーパミン出まくり、覚醒状態である。
行きの車
予定通り９時半に家を出て同期の家の前にぴったり１０時到着。
なんだかんだで今年に入って同期の家に行くのは４回目である。(飲み会の帰り、いちご狩りの行き帰り、今日)
しかし、４回目でもドキドキしてしまう。
ＬＩＮＥで「着いたよ」と送ると、すぐさまスタンプが送られてきて玄関から同期が出てきた。
驚愕した。今日は暑い。５月初旬とは思えないくらい暑い。暑すぎるとはいえ、、、
短パンにＴシャツだと！？めちゃくちゃラフな格好である。ラフもラフ。
いささかその恰好はまだ早くないか？てか、生足が非常になまめかしい。
えちえちである。だが、この時、私の中でえちえちという感情よりもある感情がはるかに上回った。
ますます中原岬っぽい！！
（だからさぁ、それやめろよマジで。お前、同期をアニメキャラに例えてバチクソに叩かれたじゃん。なんで反省しないの？早く病院いけよ）
間近で見てみると、飲み会の時より大分化粧は控え目のように見えた。
私としてはこっちの方が好みである。服装を褒めようと決めていたのだが、あまりにもラフな格好で、そしてあまりにも中原岬に似ていて（まだ言うか）言葉がすぐに出て来なかった。
私が言葉に詰っていると同期は車に乗りながら、第一声を発した。
同期「社会の底辺さんがかっこよくなってる笑 ワックスとか使うんですね」
私「昨日、美容院行って初めて使ったんよ。そこでワックス買ったわ笑 人生初デートだから気合い入りすぎてしまった笑」
同期「似合ってますよ笑笑 ＬＩＮＥでもそれ言ってましたけど本当ですか？ 人生初デートが私でいいんですか？」
似合ってますよ、が若干小馬鹿にしたような感じに聞こえたんだけど、、気のせいかな？大丈夫かな？
私「残念ながらガチ。私はいいに決まってるけど、〇〇さんこそ本当に今日良かったの？改めて言うけどあの時は本当に申し訳なかった。ごめんなさい」
同期「全然いいですよ、コナン観たかったし社会の底辺さん面白いし笑 それより、もう絶対にギャンブルしないでください」
noteを読んでくれてた人は知っていると思うが、同期は私がギャンブルで借金を作ってしまったことを知っている。今回スリップしてしまったことについてＬＩＮＥで結構ガチ目に怒られた。正直、怒られて嬉しかった。
私「はい、絶対にしないと誓います。次したら約束通り治療を受けるよ。あ、そういえばずっと言おうと思ってたんだけど、タメ口でいいよ？一応同期なんだし」
同期「......タメ口で話したら職場でもタメ口が出てしまいそうなのでやめときます」
私「そ、そうか、、」
うわぁ、拒否られたよ。私にはタメ口で話せと言ってきたのに拒否られたよ。
これは、あれだな、、、距離を縮めたくないという意思表示ですね、、泣
私「後、調子に乗ってプリクラとか言い出してごめん。プリクラのことは忘れてくれ」
同期「はい？ 私、プリクラ撮る気満々で来たんですけど怒」
なんかすごい怒気を感じるんだが、、
私「い、いや、、、だからさ、、嫌でしょ？ 俺とプリクラとか？」
同期「......はぁ（クソデカため息）、ちょっと卑屈すぎません？ 嫌だったらデートなんてしないでしょ？」
やばい、マジでやばい。これは本格的に怒ってるぞ。
私「す、すいません。ありがたく撮らせていただきます」
（なんだよ、撮らせていただきますって。お前はカメラマンかよ）
そんな感じで開始早々に怒らせてしまうという最悪な形でのスタートとなった。
現実なんてこんなもんよ。まぁ、怒っている同期かわよ。
その後は「その卑屈キャラいい加減にしろ」という同期のありがたい説教を受けながら、無事映画館に到着。
映画館
ＧＷ、大人気のコナン映画ということもあり、田舎の映画館とはいえかなり混んでいた。昨日下見した時よりも込んでいる。
事前に予約していた映画のチケットを取りながら私は同期に（私の中で）大事なことを聞いた。
私「ポップコーンとか食べる？」
同期「......お昼入らなくなるのでやめておこうかな、、」
お、おわった、、、同じポップコーンを二人で食べるという夢が終わった。
同期「社会の底辺さんは？」
私「俺は食べようかな。飲み物はどうする？」
同期「飲み物は飲みます！」
映画のチケットを取り終わり、コンセッションに並んだ。
こんな美女、、いや今日は美少女って感じだが、いずれにしろこうして肩を並べている自分が信じられなかった。
私はカルピスとポップコーンセット、同期はアイスカフェラテを購入した。
席に着くや否や私は最大限の勇気を振り絞って、同期にこう言ったのだ。
私「少し食べる？（小声）」
信じられないくらい心臓の鼓動が強くなっていた。気持ちはサラッと軽い感じで聞こうと思っていたのにだ。もしかしたら若干声が震えていたかもしれない。
同期「ありがとうございます」
そう即答して、ひと粒取って食べた。
うむ、、軽いな。
映画は無難に面白かったが、詰め込み過ぎや。
ネタバレになるからあまり言及はしないが、さすがにリアリティが、、、
同期曰く、前作の方が面白かったとのこと。ちなみに同期も私も灰原推しである。
ランチ
ランチは事前に予約していたお洒落なカフェレストランでパスタを食べた。
結局２時間近くいて色々話したが興味深かった会話だけ紹介しておく。
私「そういえば、〇〇さんは部活って何やってたの？」
同期「当ててみてください、当てられないと思いますけど」
煽られた！？待てよ、これは好感度アップのチャンスじゃないか？ズバッと当てて見せてやるかと意気込み回答する。
私「簿記部」
結構自信があった。彼女は税理士を目指すくらいだし何より当てられないとなれば、吹奏楽といったメジャーどころではないことは明白。
これはもろたで工藤
同期「ブッブゥー(*´з`)」
そう言ってあっさり否定した同期がやたら可愛く見えた。同期ってこんなに可愛いのかと飲み会ぶりに思った。そして私は期待を込めて口にする。
私「まさかの囲碁将棋部......」
同期「違います。やっぱり文化系のイメージなんですね。ソフトボール部です」
私「マ！？」
今日一の衝撃。まさかのスポーツ女子だったとは。言われてみれば今日の恰好はまさにスポーツ女子っていう感じではあるが。
同期「父と兄がやっていて、いわゆる野球一家なんですよねウチ」
私「それは意外だったけど、〇〇さんスタイルいいもんな」
これを言ってすぐに後悔した。いやらしい感じに聞こえてしまったらどうしようかと。
同期「本当に思ってます？ 社会の底辺さんの方がいいじゃないですか」
心配をよそに思わぬ褒め返し。
私「我身長１６５のチビぞ」
同期「我ってwwww なに、ぞってwwぞwww」
なぜかめちゃくちゃウケた。そんな笑かすつもりなかったんだが。御伽原江良さんの「我にじさんじぞ」の破壊力を改めて感じた。
同期「身長はともかく体型崩れてないし前からすごいなぁと思ってましたよ」
一通り笑い倒した後、彼女はそう言った。
私「そんなこと言われたの初めてだわ。ありがとう」
それ多分、金なさ過ぎてロクな食事をしていないのと日雇いバイトという名の運動をしているから、、、と言いそうだったが堪えた。
同期「社会の底辺さんは何部だったんですか？」
私「中高ともバスケ部だよ。意外でしょ？」
同期「意外です笑 でも運動神経、良さそう」
それはなんだ。それはあれか、チビは運動神経いい奴が多い説からなのか？
私「悪くはないな。今度キャッチボールしてみようぜ！」
私は本日２度目の勇気を振り絞りそう言った。だが、ポップコーンの時よりも自然な形に誘えたと思う。
同期「いいですね！やりましょう！ひさしぶりに思いっきりボール投げたい！」
なんか……軽いな。ノリが軽いよこの人。
私「３月決算終わったら行くか」
同期「え、おそっ。来週じゃダメですか？あ〜でも土曜日ないのかー」
私「それな。えぐすぎる。どうせならバッティングセンターも行きたくね？」
同期「行きたい！！いいこと言った！！」
テンションの高さを見て、本当にスポーツ女子なんだなぁと実感した。
そんなこんなでキャッチボール&バッティングセンターに土曜休みが復活する６月になったら行くという約束をすることができた。その後は野球漫画の話で盛り上がった。
特に「ダイヤのエース」と「おお振り」
それぞれで同期が好きなキャラは倉持、榛名
私は御幸、阿部
う〜ん、噛み合わない。てか、同期の好きなキャラ、チャラ目で私と真逆の人種なんだが。狙って言ってる？
私はこのカフェレストランでお洒落なデザートを食べようと思っていたのだが、同期はここは高いしサーティワンに行きたいと言い出したので急遽サーティワンに行くことになった。なんでもコナンとサーティワンがコラボしているだとか。
サーティワン
実際にサーティワンについてみると想像を遥かに超える長蛇の列でビビった。
３０分くらい並んだのではないか。そこでの同期との会話。
同期「社会の底辺さんは休日何してるんですか？」
私「普通にユーチューブみたり、後、ブログ書いたり、、」
同期「ブログ！？ ブログって何書いてるんですか？」
私「自分の生活のこととか、あと借金のこととか。今日のこと書いてもいい？」
同期「いいですけど、私にも見せてください」
私「それだけは勘弁してください汗 後生だから、一生のお願い汗」
同期「一生のお願いって笑 悪口でも書いてるんですか？」
私「いや、それは１００パーない。正直に言うと、想像を絶するキモいことが書いてある。ドン引き不可避」
同期「余計見たいんですけど笑 もし次ギャンブルしてしまったら罰として見せてください」
私「なにその好条件。あなたは天使か何かですか？」
同期「天使ｗｗ なんとなく書いてること想像ついた笑 私からも、、、」
そこで順番が回って来た。
「江戸川コナンのヨーグベリーアイス」とやらを二人とも食べた。
普通に美味しかったが、やはりポッピングシャワーは偉大である。
食べながら、先程の言いかけていたことを聞いた。
私「さっき何か言いかけていたけど何？」
同期「あとで言います」
私「めちゃくちゃ気になるじゃん」
同期「大したことじゃないですよ。それよりもプリクラ行きますか」
プリクラ
いよいよプリクラである。
想定した通り、ポーズを指定してくる台だった。しかし、一緒にハートマークを作れとかの無理難題はなく、指ハートくらいだった。
プリクラの最中、同期に指摘された。
同期「社会の底辺さん、笑って笑って！なんで真顔なのｗｗ」
私「いや、笑っているんだが」
同期「それで！？」
私「考えたら笑顔になったことがないからできないのかもしれない」
同期「そういうのいいから、頑張ってください笑 」
プリクラどころか普段写真すら撮らないからマジで笑顔が作れねぇ。
お絵描きタイムでの会話
私「このプリクラ、ブログにあげてもいい？もちろん顔は隠す」
同期「全然いいですよ！顔隠さなくてもいいですよ！」
軽っ！相変わらず軽いよ。軽すぎて、おじさん逆に心配になってきた。
私「いや、軽いな！さすがに顔は隠しておくよ笑」
同期「プリの顔とかわかんなくないですか。真面目ですね笑 ブログ見たい、、、」
私「もしギャンブルしてしまったら見せることを誓いますので、今回は勘弁してください（震え声）」
同期「約束ですよ」
時代なのか撮ったプリクラはシールだけでなく、スマホの画像としても保存することができた。許可を得ることができたので載せたいが、彼女もまさか２万人近くの人が見るかもしれないとは思っていないだろうからさすがにnoteに載せることにします。
帰りの車
私「で、さっき言いかけたことって何？」
同期「前にも言いましたけど、税理士目指さないのですか？」
私「いや、目指してなれるものなのか？」
同期「目指さないと絶対になれませんよ。それに社会の底辺さんなら、なれると思いますよ。ブログを私に見せない交換条件として税理士目指してくれませんか？」
私「な、なんだそれは。俺が税理士になっても〇〇さんになんのメリットもなくないか？」
同期「もったいないと思うんですよね。それに何か目標があればギャンブルやめられるんじゃない？」
目標か、、、じゃあ、、
もし税理士になったら俺と付き合ってくれるか？
この時、このセリフが頭に過った。でも、そんなことわざわざ聞かなくても彼女の答えはわかっているのだ。同期は間違っても私と付き合ったりしない。人付き合いを避けてきた私でもわかってしまう。
今回のラフな格好、異常なまでの軽いノリ、そしてブログへの許可
ハナから恋愛対象ではないのだ。当たり前だ。
彼女は頭がいい。少し変わっていると思うが、精神も安定している良識人である。
間違ってもギャンブルで借金を作るような１０も離れた男性と付き合ったりはしないだろう。それに私にそのセリフを吐く資格も価値もない。
わかっていたさ、わかっていたのに見て見ぬフリをしてきた。
「借金３００万もある人と付き合う女とかいるわけないだろ」
「彼女よりもまず借金を返すのが先だろ。順番を間違えるな」
「付き合えたとしても借金３００万とかお互い不幸になるだけだろ」
これが全てだということはわかっていた。この目を覆いたくなるようなコメントが世の真実で現実であると。そこから目を背けてはいけいないのだ。一人の大人として。
私「税理士じゃなくて社労士でもいい？それならまだ現実味あって頑張れそう」
代わりにそんなつまらないセリフを吐いた。
同期「いいですよ！じゃあ決定ですね。社会の底辺さんは、ギャンブルをやめて社労士になる。もしギャンブルしたら私にブログを見せる」
私「約束するよ。ブログだけはマジで見られたくないからな笑」
同期「あ、社労士は来年ならないとダメですからね笑」
お別れ
私「今日は本当にありがとう！今までの人生で一番楽しかった！」
同期「大袈裟ｗｗ 私も楽しかったです！次はキャッチボールですね。全力で投げますから！顔で受けないように気を付けてください笑」
私「おう！それを楽しみに頑張るよ」
同期が車から降りて、私は窓を少し開けた。
同期「頑張り過ぎて体壊したらダメですよ。夕方はやっぱり少し冷えますね」
私「〇〇さんもな。それじゃあ、また職場で」
そういって私は車を出した。
同期は手をひらひらと振ってくれて、私が見えなくなるまで家の外にいてくれた。
サイドミラーに映る同期を見て、心の底から思った。
同期に恋しなくて本当に良かったと。
やっぱり私は同期に恋なんてしていないのだ。
この気持ちは恋なんかじゃない。
だって私は、同期に私以外の誰かと結ばれて幸せになってほしいと本気で思っているのだから。
幸せになってくれよ。それだけでいい。
この気持ちが愛でないのなら、なにが愛なんだ。
愛と知っていたのに
春はやってきたのに
なぜこんなにも寂しいのだろうか
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